写真部の体験レポート2014
【081】川舟で朝の水面へ!命がうねる、ほんとうの長良川体験 -2
意外と知らなかった、川の上1mの風・音・光。
橋の上を毎日通っていても、市街地の川の上1mにこんな世界があることを知りませんでした。
朝の喧騒は遠く、水音と鳥の声だけ。
山際から差し込む朝日が波に弾け、風とともに鳥が飛んでいきます。
鵜飼舟の船頭で漁師でもある「結の舟」平工顕太郎さんが、細い漁師舟で、長良川の自然を案内してくれました。
知っておきたい、川での水難救助
川は楽しいだけでなく、ときに水難事故の危険も隣りあわせです。
たとえば川でのBBQなどで、友達や家族、自分が溺れたら?
川を楽しむために、ぜひ知っておきたい知識を、平工さん自らが溺れている人を演じて教えてくれました。
山での遭難事故の場合、60人が遭難して、助かる確率はそのうち10人。
でも、海や川で60人が遭難した場合、助かる確率は30人。
助けに行った人が死亡する確率も多いのです。だから、意外かもしれませんが絶対に自分から助けに飛び込まない。
応援を呼び、川岸から(あればロープや)空気の入ったペットボトルを投げ入れます。
溺れている人は、実は石などで骨折する危険が一番大きいといいます。
必ず足を下流に向け、足で蹴って障害物をよけられるようにします。
頭を浮かすため、それ以外のときは足は水中へ。
前職で川の自然体験スクールにいた平工さんは、子どもたちにこうしたことも伝えて行きたいと考えています。
少し頼もしくなった、子どもたち。
帰りは、弟さんの櫂をお姉さんが自主的に手伝って。
「近くに住んでいても、普段は全然、川で遊んだりしない子たちなんですよ」とお母様。
舟に驚いたカモが、水面を自分たちと同じ高さで飛んでいきます。
きっと、この体験は大人になっても特別な思い出として残るのではないでしょうか。
(奥村裕美)
プログラム詳細:
「川舟で朝の水面へ!命がうねる、ほんとうの長良川体験」
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