写真部の体験レポート2014

「美濃和紙」は世界に誇る岐阜製品のひとつ。最近は無形文化遺産に登録するようユネスコが勧告した話題でも注目されています。

そんな美濃和紙でオリジナル懐紙づくりをご指導くださるのは

懐紙作家「和紙ブラザーズ」こと辻晃一さん、辻将之さんです。

写真は手順や道具について将之さんが説明してくださっているところ。

まずはデザインを考えます。

今回教えて頂く「透かし」という技法で再現できる絵柄をアドバイスいただきながら、イメージを図案化します。

そして、このロケーション。

なんと普段和紙を製造している工場の一角が会場でした。モーターや機械の音ではなく、急遽用意したクラシック音楽の中でのワークショップは和紙ブラザーズのお二人にとっても新鮮だったようです。

デザインが完成したら伊勢型紙に写してカットしていきます。

こまかな作業です。

切った型紙をメッシュの上に接着剤で固定します。

メッシュの網目を型紙でふさいだ部分が柄になります。

はがれないように、でも接着剤が型よりはみ出ないように…。

丸重製紙さんオリジナルの懐紙でお茶の時間を楽しんだ後は、いよいよ漉く工程です。

紙の繊維を混ぜた水に、枠にはめた先ほどのメッシュを沈めて引き上げます。

ムラなく、均一に、タイミングを見極めます。

枠を外します。

まだ水でどろどろの状態なので崩れないように慎重に。

型と乾燥前の紙です。

絵柄が見えていますね!!

でも乾燥させるまで気が抜けないのです。もう一息!

今回の道具は家庭にあるもので出来るようにと考えられた内容でした。

伊勢型紙やメッシュの網を除いてはホームセンターなどで揃えることができ、自宅でも懐紙作りを楽しんでもらえるようになっています。

アイロンを使うのもそのため。

乾燥まで終わってオリジナル懐紙完成です。

おうちの猫ちゃんが透かしになりました。

自作の懐紙を持って記念撮影。

懐紙までは見えませんが、個性あふれる力作ぞろいです。


懐紙はお茶席だけでなく、簡単な手紙や、たしなみの小道具として食事などのシーンでも使われるもの。和食が世界遺産に登録されたことも記憶に新しいですが、美濃と和紙の魅力を懐紙を通して発信していく懐紙作家のお二人から今後も目が離せません。

(018 くまだ)


プログラム詳細:
懐紙作家が教える  世界でひとつのオリジナル透かし懐紙作り!