写真部の体験レポート2014

岐阜の夜の街、柳ケ瀬のラビリンスへ飛び込んでまいりました。

芸舞妓が所属する「鳳川伎連(ほうせんぎれん)」(岐阜市)の、
幇間(ほうかん)・喜久次(きくじ)さんの案内による、
柳ケ瀬のまち歩き・ナイトライフの過ごし方の体験ツアーです。

喜久次さんは小学生のころから柳ケ瀬に親しんできたといいます。

このプログラム、ミステリーツアーです。

主催者「押忍!漢気(おとこぎ)酒場団」代表の田代氏も、
実はどこに行くのか知りません。

「柳ケ瀬ってどんなところ?」
「どこに行くんだろう?。いい店教えて頂けるのかな?」
「喜久次さんのお勧めのお店に行きたい」
「紳士・淑女としてのマナーや遊び方を知りたい」
「うちの旦那が行ってるような店ってどんなとこなのかしら」

集合場所に集まった参加者の皆さんには、各々色んな想いがあったようです。

喜久次さんのまち案内がスタート。

柳ケ瀬のナイトスポット案内所へ訪問です!
皆さん、圧倒されていました。

ここで喜久次さんの解説による楽しいレクチャーです。

・キャバクラとラウンジの違いとは。
・客引きは禁止。
・現在毎日営業されている店舗数は。

冒頭から一気にテンション上がりつつも、
まだまだ皆さん興奮を抑えていらっしゃいました。

柳ケ瀬の北東エリア、小柳町に「一銭洋食 じゅん」があります。
街をよく知る同店のご主人の解説です。

「ショーボート」「カサブランカ」……
当時は数百人のホステスを抱えるキャバレーが
この通りに立ち並んでいたといいます。
毎日毎日、人とぶつかる程の人出で、自転車など通れない。
それほどの活況があったとの事。

「一銭洋食」とは、お好み焼きの一種。
古くは大正時代が起こりだそうです。

広島や大阪のお好み焼きは戦後のものだそうですから、
その歴史は非常に古いといえそうです。

こちらの一銭洋食は、
出前にて、3次会で実際にごちそうになりました。

繁栄極まる時代の面影が残る夜のまち歩き、
これからまだまだ続きます。

柳ケ瀬の西エリア、通称「西やな」、西柳ケ瀬へ歩みます。
元は遊郭「金津郭」のあった場所で、
古き良きエロスの残り香が漂う街でもあります。

柳ケ瀬は、金津郭へ通う道として繁栄したといい、
その歴史は明治初期に遡ります。
岐阜町から笠松町までの通称御鮨街道から西へ、
美殿町から八間道を渡り柳ケ瀬通り、
その行き着く先が金津郭になるわけです。
男衆の往来から街が活況していったそうです。

お姐さんの仕事前に、旦那さん達のお楽しみ前に
腹ごしらえしたという『支那そば』、
現在でいう中華そば。

大正四年の創業時から
変わらぬ味を提供するお店の一つがここ、
「丸デブ本店」。
メニューは、
「中華そば:400円」「わんたん:400円」しかありません。

我々もこれからの長いナイトライフに向け腹ごしらえです。
(※通常の営業時間は18時まで。この日は常連
喜久次さんの特別予約です)

喜久次さんのお勧めのアレンジは
「こわからねぎ」。
「こわ」麺こわめ(硬め)
「から」スープ辛め
「ねぎ」ネギ多め

着席後、オーダー時にこの呪文を唱えるのだそうです。
そして、
着丼前に400円をテーブルに置いておくのが「粋(すい)」との事。

呪文は他に、
「およぎ」麺少なめ(麺がスープの中で漂い泳ぐさま)
「ねこ」温いスープ(猫舌)
などなど、沢山あるそうです。

いい勉強になりました。


丸デブでお腹を満たした後、
更に西柳ケ瀬のディープな夜の街のまち歩きを堪能し、
また柳
瀬へ戻ってきました。

待ちに待った、大人のお飲み物を頂けるお店に到着です。

北柳
瀬エリアにある「洋酒天国」。

我々、総勢22名の様々な注文にも、
次々とカクテルシェイカーを振り続ける的確な動きに
皆さんは感動されていました。

写真のダンディーなバーテンダーのご主人のお隣にいる若い方は
ご子息だそうです。

喜久次さんもここで流動食を頂き、ヒートアップ!
参加者も待ちに待った、本日初の一杯!
お互いのカクテルをみんなで回して味見するなど、
会話が弾み、
自然に打ち解け合い楽しんでいらっしゃいました。


続きまして、
次のお店、「洋酒天国」のすぐそばにある、
3次会となる「琴(koto)」。

(写真は、レポート事故です。申し訳ありません)



ママの仮装カラオケから始まり、
喜久次さんとママさんのデュエット、
主催者の田代さんの仮装(コスプレ?ひとつ前の写真)。

皆さん、どんどんテンション上がり、
まるでステージに上がった歌手のように、
ドレスアップした姿で
歌を披露していきました。

とっても個性的なママとお店です。
スパーラウンジといって気楽に飲める楽しいお店です。

22時になり、ここでプログラム終了です。

今回のプログラムは、
幇間・喜久次さんによる、
夜の柳ケ瀬の歴史とお店の特徴と楽しみ方を、
学術的なレクチャーで楽しく体験させて頂きました。

この後、任意で4次会に進みます。

夜の柳ケ瀬はまだまだ続きます!









次のお店は、
柳ケ瀬弥生町「二條」。
ゆったりしたお店で心地良かったです。

ここで喜久次さんとお別れです。
喜久次さんは冒頭の案内所でお客様と待ち合わせして、
その後、翌朝の7時頃まで柳
瀬にいらしたそうです。すごい体力ですね。


その後は私達のみで、5次会。

「小よし」で楽しませて頂き、
家路につきました。




お世話になったママさんたちです。

順に、
「琴」のママ、
「二條」のママ、
「小よし」のママ、
今宵はたいへんお世話になりました!



先述しましたが、
かつては繁栄を極めた時代もある柳ケ瀬の夜の街、
ただの呑んべえなら行き着けの店などあるかと思いますが、
街の歴史を踏まえ、
しっかり知って体験して学ぶという、
貴重な機会を頂きました。

こちらにレポートを書くにあたり、
まとめ切れず、一部のレポート内容となりましたが、
一度皆さん体験してみてください。想像以上ですよ。
またの開催をリクエストします。

(交田紳二)

プログラム詳細:
幇間・喜久次の柳ケ瀬ミステリーナイトツアー